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カポの使い方:何のために、どうつける?

カポタスト、通称「カポ」は、すべての弦を同じフレットでまとめて押さえるクリップです。1フレットごとに、ギター全体が半音ずつ上がります。押さえ方は簡単なまま、曲を高いキーで弾けるのです。つける位置、カポつきのコード譜の読み方、迷わないための早見表を紹介します。

カポは何に使う?

カポは、新しいナットの役割をします。2フレットにつければ、6弦の開放はF♯に、5弦の開放はBに、という具合に変わります。ワンアクションでギター全体が半音2つ分上がるわけです。おもな使い道は4つあります。

  • 自分の声に合わせて歌う。曲が低すぎるなら、カポを1〜2フレット上げるだけ。押さえ方はそのままです。もっとも手軽な移調のやり方です。
  • バレーコードを避ける。B♭、Gm、E♭、Fが並ぶキーB♭のコード譜は、4つともバレーコードです。カポ3なら、G、Em、C、Dという4つのオープンコードで弾けます。
  • 響きの色を変える。開放弦はそのまま鳴りますが、高くなります。キラキラした明るい響きになり、フォークではよく使われる弾き方です。
  • ギター2本で弾く。1本目がカポなしでD、G、Aを弾くなら、2本目はカポ7でG、C、Dのフォームを弾けば同じコードになります。ハーモニーは同じでも音域が違うので、2本がぶつからずに引き立て合います。

カポのつけ方

  1. フレットのすぐ手前に。指で押さえるときと同じように、ボディ側のフレットぎりぎりにつけます。マスの真ん中でも、フレットの真上でもありません。
  2. まっすぐに。カポはフレットと平行に。斜めになると端の弦をしっかり押さえられず、ビビりの原因になります。
  3. 締めつけはほどほどに。ゆるすぎると弦がビビり、きつすぎると弦が引っぱられて音程が上がり、音が外れます。
  4. つけたらチューニングを確認。正しくつけても、数セントずれることがよくあります。カポをつけたまま1本ずつ確かめましょう(ギターのチューニング方法を参照)。
  5. フレットはナットから数える。「カポ3」は3フレットのこと。多くのギターでは、最初のポジションマークがあるフレットです。

カポつきのコード譜を読む:押さえるフォームと鳴るコード

ここで多くの人が混乱します。カポを使うと、ひとつのコードに2つの名前ができるからです。

  • 押さえるフォーム:カポをナットだと思って押さえる形。
  • 鳴っているコード:実際に聴こえる音。カポのフレット数だけ、半音高くなります。

ネットのコード譜の多くは、押さえるフォームで書かれています。「カポ3:G、Em、C、D」とあれば、カポのうしろでこの形を押さえる、という意味です。サイトによっては「G(B♭)」のように両方を書いているものもあります。ルールは1行で言えます。

鳴っているコード = 押さえるフォーム + カポのフレット数ぶんの半音。

カポ3なら、Gのフォームは半音3つ上がります。G、G♯、A、B♭。聴こえるのはB♭です。マイナーはマイナーのまま、セブンスはセブンスのまま。変わるのはルート音だけです。

カポ3で押さえるフォーム。実際に鳴るのはB♭、Gm、E♭、Fです。

この2つの名前は、ほかの人と演奏するときに大切になります。ベースやピアノにはカポがないので、鳴っているコードを伝えましょう。逆に、B♭のコード譜を渡されたら、カポの数を引けば簡単なフォームが見つかります。

カポの早見表

左が押さえるフォーム。各列が、カポの位置ごとに実際に鳴るコードです。

押さえるフォームカポ1カポ2カポ3カポ4カポ5カポ6カポ7
CC♯DE♭EFF♯G
DE♭EFF♯GA♭A
EFF♯GA♭AB♭B
GA♭AB♭BCC♯D
AB♭BCC♯DE♭E
AmB♭mBmCmC♯mDmE♭mEm
EmFmF♯mGmG♯mAmB♭mBm

C♯とD♭は同じ音で、G♯とA♭も同じです。表では、よく使われるほうの書き方にしています。

表を逆から使う

この表は逆向きにも使えます。実際のコードがわかっていて、ちょうどいいカポ位置を探すときです。E♭、Cm、A♭、B♭を使うキーE♭の曲で考えてみましょう。表でE♭を探すと、Dの行のカポ1と、Cの行のカポ3に見つかります。

  • カポ1:D、Bm、G、A。バレーコードはBmだけです。
  • カポ3:C、Am、F、G。少しがんばるのはFだけです。

弾きやすいほう、または響きが好きなほうを選びましょう。カポ3のほうが明るい響きになります。曲のキーの見つけ方は曲のキーの調べ方で解説しています。

よくある失敗

  • ほかのメンバーにフォームを伝えてしまう。あなたが「G」と言えばベースはGを弾き、あなたはB♭で鳴っている。必ず鳴っているコードを伝えましょう。
  • チューニングし直さない。開放で合っていても、カポをつけると外れることがあります。毎回確かめましょう。
  • TAB譜を読み違える。カポつきのTAB譜では、0はふつうカポの位置を指し、ナットではありません。数字はカポから数えます。
  • カポを上げすぎる。7フレットより上ではフレットの間隔がせまくなり、音も細くなります。カポ9が必要な曲なら、別のフォームで低めのカポにしたほうがきれいに響くことが多いです。

よくある質問

ウクレレにもカポは使える?

使えます。ネックの大きさに合ったカポを使えば、しくみはまったく同じで、フォームと鳴るコードの計算も変わりません。これから始める方は初心者向けのウクレレコードをどうぞ。

クラシックギターには専用のカポが必要?

できれば専用のものを。クラシックギターの指板は平らで、アコギやエレキの指板はわずかにカーブしています。片方用のカポは、もう片方ではうまく押さえられません。

自分の声に合うカポ位置はどう決める?

まずギターなしで、楽に歌える高さでメロディを歌い、それに合うキーを探します。Fredonのメロディモードなら、それをやってくれます。メロディを歌うと、アプリがキーを判定してコード進行を提案し、簡単な押さえ方で弾けるカポ位置もすすめてくれます。

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